2008/03/15

「きぼう」に未来はあるか

国際宇宙ステーション、通称ISSに日本の実験棟「きぼう」の取り付け作業が行われ、無事に結合が完了したことが報じられた。今後、棟内での作業が開始される予定であるが、今回取り付けが完了したのは、あくまでも「船内保管室」であり、ここで実験が行われるわけでは無い、ということである。「きぼう」の取り付け作業は3段階あり、今回終了したのは第一段階の1J/Aミッションと呼ばれる部分だけであり、今後1Jミッション、2J/Aミッションを経て、ようやく「きぼう」全体が完成して実験活動が本格的に開始される、というわけである。ちなみに1Jミッションでは船内実験室とロボットアームが、2J/Aミッションでは船外実験プラットフォームと船外パレットが接続される予定である。
船内実験室が接続されれば、少なくとも船内での実験は可能になると思われるが、船外で何か実験を行うためには、2J/Aミッションで接続される船外実験PFとパレットが必要となってくる。宇宙服を着て船外にでて、のろのろと実験を行うのであれば不可能では無いが、手間がかかりすぎるのと危険が大きいのと、さらにはっきり言ってナンセンスなので、当面は船内での活動に終始すると思われる。ちなみに1Jミッションの打ち上げは5月26日以降に行われる予定となっているが、2J/Aについては未定である。
「きぼう」では、無重力(正確には微小重力と言うらしい)での科学実験、要は殆ど重力が無いところで新しい物質を作ってみたり、反応を確認したりする実験と、細胞や生物に関する実験が予定されているとのことである。細胞の実験なんかは、完全に隔離された状態で行うようだが、ここから宇宙線で突然変異を起こした細胞が漏れ出したりしたら、いったいどういう対処を行うのだろうか。各国それぞれの実験区画で独立した構造になっているから、バイオハザードが発生したらその区画だけ閉鎖されて出入りできなくなってしまうのかもしれない。う~む、恐ろしい。
それにしても、どうして国家というやつは、日本に限らない話だが、こうまで閉鎖的なのであろうか。実験を行うのであれば、各国バラバラで実験室を準備するのではなく、全体でまとまって実験設備を建造して、共同で研究を行った方が、はるかに効率がいいと思うのは私だけだろうか。ISSの建造自体は、1国の負担では到底賄い切れない事から、共同出資という形で行われているが、それならいっそ全ての部分で協調して進めてもらいたいものである。これでは各国がお互いに相手に秘密にしておきたい研究を行うとしか思えず、研究の成果を独り占めしたいという思惑が丸見えである。以前、利己的な遺伝子という本が発売されて話題になったことがあったけど、人間が利己的な生き物なのは遺伝子のせいだけじゃないだろ、と思うのは私だけではないだろう。
わがままバンザイ!(あ、最近はマンセーと言うんだっけ)


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