2009/01/31

諫言、耳が痛し

民主党の鳩山幹事長が、給付金の支給に対して「悪質な選挙買収」と批判した事に対して、自民・公明両党が30日、衆議院に対して懲罰動議を提出した。これを受けて鳩山幹事長は記者会見で「大変名誉なことだ。逃げるつもりはない」と真っ向から争う姿勢を見せているらしい。
自民・公明にとっては、給付金は景気対策だと口では言うものの、支持率対策という側面は決して拭いきれず、それに対して図星をさされた格好となる鳩山氏の発言を放置しておくことはできなかった、というところだろうか。まさに「諫言」は耳に痛いことそのままと言えよう。
実際、この給付金の目的が景気対策だというなら、いつまでに利用しなければならないか期限をつけて配布した悪名高き小渕の地域振興券の方が、まだ実際に使用される見込みがあるだけましと言えるほどで、現金を配ったら大半は受給者の懐に納まって貯蓄に回るのが目に見えている。こんな政策しか打ち出せず、対外的な見栄えを気にしてはアジアへの1兆5000億円もの莫大な支援を約束してしまう、こんなどうしようもない麻生総理に期待することはもはや何ひとつ無いが、どう景気を浮揚させていくのか、次の総理の手腕を早く拝見したいものである。願わくば、自民党以外からの総理であることを。

2009/01/25

いったいどんな効果なの

楽天から届いたメルマガに気になる商品が掲載されていた。多分、若い女性向けの商品なのだが、「バレンタインまでに彼が欲しいなら絶好のチャンス」「一生、男に困らない」「後悔ゼロの幸福婚を引き寄せる」などと期待感を煽り立てるような文句が並んでいる。いったいどんな媚薬や香水なのかとちょっと興味があって中身を見てみると、それは男性を刺激する香りを放つものでも、自らの魅力を高めてくれるものでもなく、こんな感じの商品であった。


超強力魔法!恋のおまじないストラップ

なんと、これを手にした瞬間から、結婚運・恋愛運がぐんぐん上昇し、まるでシンデレラのように運命的な出会いに巡りあえるとのことで、更にこの小さなバッグとピンヒールを繋ぐチェーンが切れたらプロポーズがもうすぐあるしるしなのだそうで、このところ爆発的に売れているものなのだそうだ。
しかし、そんなに効果があるこのアイテムを、なぜ3個セットで買わなければならないのか、まったく理解に苦しむ。これを手にしただけでそんな幸運が招かれるのであれば、1個持っていれば結婚までまっしぐらに進むこと間違いなし、しかも最高の幸福婚に恵まれるということなので、残りの2個はいったいいつ使うと言うのだろうか。
まさか結婚相手を探している間から、結婚後に付き合う別の男性を探せと言うものではないだろうから、バッグとピンヒールを繋ぐチェーンが切れたにも関わらず、プロポーズでうまくいかなかった時に、またいちからやり直しができるように、最初から予備を買っておく、ということなのだろうか。もしそういう意味なのだとしたら・・・・
ちっとも魔法じゃないよ!

魚がしすし

昔、よく行っていた、荏原町にある魚がしすしが、とあるブログで紹介されているのを見て、懐かしくなりちょっと覗いてみた。
大将は相変わらずニコニコ笑いながら魚を切っては握りつつ、カウンターに座った客が勧めるままに酒を飲み、もう何年になるか分からないが懐かしい雰囲気を醸し出していた。
大将が元気だったのはともかく、店内で注文をとったり配膳をしてくれるばあちゃんが、昔と変わらずしゃきしゃきと働いていたのが驚きであった。あのばあちゃん、ロボットかサイボーグなんじゃねえか、と思うほど、まるで老いを感じさせないその動きは、驚愕ものであった。そのうち、旧友と訪れてゆっくりと酒を酌み交わしてみたい、そういう店のひとつだと言えるだろう。

2009/01/21

民主党も期待薄か

民主党が本日、参議院に提出した「農林漁業及び農山漁村の再生のための改革に関する法律案」。どういうものかというと、一次産業である農業や畜産業において、販売価格が生産コストを下回った場合にその差額を補償するというもので、要するに一次産業に対する直接的な補償金を拠出するというものである。
なんというトンデモ法案をまたしても出してきたものだ。こんな法案を出すからには、例えば白菜を1個生産するためにどのくらいのコストが掛かっていて、小売価格がどのくらいで、生産者の懐にどのくらいが収まっているのかを計算しているのが当然だと思うのだが、そのあたりをどこまでキチンと考えているのかが全く見えてこない。
私の想像するに、生産者に対して十分な報酬が支払われていないのは、小売価格が安すぎるのではなく、中間で搾取される利益が過大すぎるからではないのだろうか。つまり、仲卸業者や農協、流通業者や商社だけが莫大な利益をあげており、一般の消費者が支払っている金額の大半がこれらの中間業者に吸い取られているせいで、生産者が苦しい生活を強いられているのではないのか、ということだ。これでは江戸時代の士農工商と何も変わっておらず、小作人が地主に多額の小作料を徴収されて死ぬか生きるかの生活を強いられてきたのと同じである。
政治が為さねばならないことは、収入を保証することなどではなく、中間の業者が搾取する産業構造を改革することであり、競争事業者の参入を妨げている商習慣や様々な規制を撤廃することで、高コスト体質となっている日本の産業構造を改革していくことだ。中間業者が搾取しているマージンが、全てとは言わないまでも適正な水準に抑制されることで、小売価格を高騰させることなく、生産者の収入を向上させることで生産意欲を促進することこそ、日本の食料自給率を改善していく原動力となるのであろう。こんなデタラメ法案を出してくるようでは、次回の選挙で民主党が勝利したとしても、日本がよくなる期待は持てないだろう。世も末だ。。。。

2009/01/19

中華街・龍門

本日、新しい店を開拓してみようということで、中華街をうろうろした結果、これまで一度も入ったことがない、「龍門」という中国家庭料理と銘打った料理店に入ってみることにした。この「龍門」、市場通りと中華大通りに2店舗を出店しているようなのだが、今回はあまり中華大通りの店には入っていないことから、迷わず大通りにある新館に入ってみることとした。
休日のお昼時ともあれば、それなりに混雑しているのは当然なのだが、超人気店と違ってちょうど出てきた客と入れ替わりにすんなりと席に着くことができた。今日は何か麺類を食べようかと思っていたのだが、メニューを眺めてみた結果、注文したのは「あんかけ炒飯」と「五目焼きそば」、それに「ニラ饅頭」であった。ついでに休日なので生ビールも一杯注文し、さっそく飲みながら料理が出てくるのを待つことしばし。
しかしながら、予想していたよりも遥かに早く、五目焼きそばが供されたのは、ややあっけに取られてしまったと言っても過言ではないだろう。何しろ、生ビールを飲み始めて半分も飲まないうちに、料理がでてきたのである。私の場合、中華料理屋で料理を注文すると、最初の一品が出てくる前に最初に頼んだビールは大概、飲み干してしまい、2杯目を頼むかどうかで悩むことが多いにも関わらず、それを遥かに上回るスピードで供されたのである。普通に考えれば、作り置きがされていたのか、あるいは他の客に供するべきものを順番を間違えて持ってきてしまったのか、どちらかだと勘ぐるのが普通というものであろう。続いて「あんかけ炒飯」までが早々に出てきた時点で私の中にあった疑惑は確信にまで大きくなってしまった。これは作り置きをしているのに違いがないのだと。
食べてみると、味は美味しく感じられるのだが、なんとなく他の中華料理屋ではあまり感じない感覚がある。確信があるわけではないが、恐らくこれは化学調味料を大量に使っているせいなのではないだろうか。この感触は、店を出て暫くたっても、いつまでも口の中にその残滓がこびりつき、一体どういうつもりなのかと拭いがたい不信感となって私の心に刻み付けられた。もっとも、これは化学調味料のせいではなく、作り置きをしていたせいなのかもしれず、料理評論家ならぬ私の舌では原因を特定するには至らなかったが、心の中の行かない店リストに載ったことは間違いない。
2品を小皿に取り分けて、大皿が空いたところで店員が皿を下げていったのだが、その際に事もあろうに、まだ食事をしているテーブルの上に、別の客から下げてきた皿を置き、そこに私が取り終わった皿を乗せて下げていったのである。食事をしているテーブルの上に、別の客から下げてきた皿を置くなんて!こんなマナーの悪い店は、日本はもちろんの事、中国でも香港でも台湾でも、それがどんなに庶民的な小さな店であっても、これまで経験したことのない酷い扱いであった。この瞬間、他の料理が出てきてから相当の時間が経っているにも関わらず、まだ供されていない「ニラ饅頭」を食べる気はゼロになり、おもむろに立ち上がるとタイミング悪く店員が運んできた「ニラ饅頭」を強引にキャンセルし、支払いを済ませて店を後にしたのであった。
他のサイトでは、分かってるんだか分かってないんだか、この店を持ち上げているような記事が多く見られるようだが、私にとっては長い中華街との付き合いの中で、1,2を争う最低な店にランキングされたことだけは確かである。それにしても、またしても私が勝手に作り上げた中華街の良店・悪店を見分ける基準が正しいことが実証されてしまった。その基準とは、店で最初に出てくるのがお茶か水か、というもので、お茶を出してくるところでは、それほど酷い店はない、というものである。当然ながら、この店も最初に出してきたのは冬にも関わらず水であった。水が出てきた時点でそれと察して店を出ればよかったのかも知れぬ。とりあえず、私はこの店には二度と行かないのでこれ以上の害を被ることは無いだろうが、知らないで訪れた人が酷い目に遭って、二度と中華街に来なくなるようなことは避けて欲しいものである。

2009/01/17

タミフル最後の日

この冬、流行しているAソ連型(ソ連などとうの昔にないのに名前だけは残っている)のインフルエンザウイルスについて、厚生労働省は調査対象35件のうち34件、実に97%がインフルエンザ治療薬「タミフル」に耐性を持ったウイルスであったことを発表した。
これまで、副作用で自殺患者を出すなどしつつも、インフルエンザに対する特効薬として処方されてきた「タミフル」ですら治療できないウイルスが出てきたことで、強力な感染力を持つ新型インフルエンザが登場した際の防疫体制を一から考え直す必要が出てきたことは明らかであろう。新型インフルエンザウイルスが猛威を振るい始めた際の最後の砦と期待されてきた「タミフル」が、早くもナマクラ刀に落ちぶれたことが明らかとなってしまったのだ。
これから人類は新たなウイルスの脅威に対していったいどうやって対抗していけばよいのだろうか。あるいは、地球を温暖化させてまで増え続けてきた人類を、間引きしようとする地球という生命体の免疫作用とでも思えばよいのだろうか。少なくとも、新型インフルエンザが登場するまでもなく、タミフル耐性型のインフルエンザが流行しただけで、かなりの患者、そしてかなりの死者が出ることは容易に想像できる時代がやってきたのは間違いない。もはや国だけでなく、医者も製薬会社も頼りにならず、自らの免疫力と体力だけがインフルエンザに対抗する武器となったのだ。力のあるものだけが生き残る、と言われて久しいが、ついに経済力も頭脳も身分も関係なく、自らの肉体だけが未来への鍵となる時代が訪れたのだ。
・・・・まるで北斗の拳だなぁ・・・・・・

2009/01/16

四股名を戻せば?

新大関の日馬富士、優勝候補と目されていたところが初日からまさかの四連敗で、勝ち越しすら危うい情勢となってきた。それに引き換え、進退を賭けた場所で五日目までに二敗したら引退かとまで言われていた朝青龍は、よもやの四連勝で一気に優勝候補にまであげられてきた。
やはり大関の地位は安馬くはなかったと言うことか。調子に乗って改名などするからこんな事になるのだ。とっとと名前を元に戻していちから出直すべきだろう。歴代力士で四股名を元に戻したなんて奴はいたのだろうか。前代未聞やもしれぬ。
と書いているうちにようやく日馬富士にも初日が出たようだ。もっとも、これで明日から安心かどうかは別の話だが。

2009/01/15

こいつをしないで誰をする

世間を震撼させている、と言うよりは人々に吐き気を催させている、星島容疑者。たまたま同じマンションの同じ階に住んでいた、若く美しい東城瑠理香さんを欲望のままに拉致し、殺害したエロゲーAVオタクだ。殺害したあとでAVを見ていたが内容は覚えておらず、この状況で覚えている方がどうかしていると言ったとか。お前が言うな。
公判で、このキモヲタはいけしゃあしゃあと、彼女を性奴隷にするつもりだったが、拉致するときに傷つけてしまって気持ちよくさせることが出来なかった、AVやエロゲーを見ても勃起せず強姦出来なかったと、見つめる遺族の気持ちを逆撫でするかのような発言を繰り返す。
この史上最低のキモヲタ性犯罪者を死刑にしないで、他の一体誰を死刑にすると言うのだ。どうやって口封じをしようかと考えていたら警察がきたので殺してしまった、などとまるで彼女が死んだのは警察に責任があると言わんばかりの弁明を繰り返す。現代日本に死刑以上の刑罰が無いのが悔やまれる。こんなやつには獄門がふさわしい。
しかし、そうは言っても彼は極端ではあるが異端ではなく、よく似たヲタクは秋葉に行けば沢山いる。こういう犯罪を二度と起こさないために、早々にヲタク禁止法案を成立し、ヲタクの量産に終止符を打つべきであろう。
いっけね、俺もヲタクだった(笑)

2009/01/12

アトピーのハピネス

Googleの検索広告に、アトピーを完全に治す方法なるものが何かの拍子に出てきたので、なんとなく気になって確認してみたところ、とある方法を続けることで、これまでどんな薬を使っても改善しなかったアトピーが、3ヶ月ほどで治癒できてしまうという、すばらしい方法の紹介であった。内容は実際に読んでもらいたいが、具体的な方法については一切触れておらず、体験者の感動の声だけが掲載された一体これで何を判断すればよいのか、まったく中身の分からない、貴重な情報に対して報酬を請求する、いわゆる情報商材であった。もしこれが本当に効果があって、万人のためになるのならば、なぜこんなネットの片隅でひっそりと売っているのだろうか。どんどん公開して積極的にアピールしていくことが世の中のためになると共に、書籍として出版するなどもっと大きく広げていくことができると思うのだが、どうなっているのだろうか。
情報商材とは、色々な情報をさも価値があるかのように喧伝して、聞いた人間の興味を誘ってこのくらいなら支払って万一詐欺だったとしても、まあ許容できる範囲かな、という価格設定で販売する商品のことであるが、この情報化社会の中、いったん世の中に出た情報を個人の範囲に留めておくことは非常に難しいと思うのだが、なぜか中々、そのものずばりの情報が出てくることは殆どない。もちろん販売条件の中に外部への公開規制が設けられていたとしても、である。そういう情報を購入してしまったことを他人に知られるのは少し気がひけるような内容が多い、ということもあるのだろうか。
ちなみにこのサイトは、JIEAという情報商材を扱う業者に対して審査を行う機関の承認を受けており、信憑性にはお墨付きであると掲げられていたが、2chで調べた限りではこのJIEAという協会自体、なんとも胡散臭く、これまで情報商材で儲けてきた人間がそのビジネスに信憑性を持たせるために設立したとしか思えないコメントが多数寄せられていた。いつの間にか、情報商材というのがここまで世の中に浸透してしまったのか、あるいはまだまだ浸透しておらず、気付かずに購入する人間が後を絶たないから次々と新しい商材が出現してくるのか。人間の下劣な欲望につけこむ程度の商材なら、それはその個人の好き好きなので止めようとは思わないが、本当にアトピーで困っているような方々の弱みに付け込むような商売は考え直して欲しいものである。
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2009/01/11

奥さん、それは・・・・

「これはやっぱり丼かなぁ」
うちのカミさんが言いました。目線の先にあるものを見てみると・・・・

ええ、間違いありません。100%どんぶりです。それ以外の何物でもありません。私も言いました。
「どんぶりだよ」

2009/01/10

巨大パンダの反撃

中国の動物園で、柵を越えて入ってきた男性に、九歳のパンダが噛みつくと言う事件が起きた。男性はホウキを手にした飼育員が魔法も使わずにパンダを引き離して救出されたそうだが、狂犬病の予防注射を接種され軽症ですんだ模様だ。
まあ、自業自得と言いたいが、別に男性は悪意があった訳ではなく、子供が落とした玩具を拾おうとしただけで、威嚇したわけでもなんでもないのに噛みつかれ、よくよく聞けばこのパンダ、以前にも柵に登った観客に何度か噛みついたことがある前科者らしく、これが犬や猫ならとうの昔に処分されていたことだろう。
電車に乗っていると、大きくて薄めの箱を大事そうに抱えたお姉さんが乗ってきた。あの大きさなら液晶テレビだ、と思いきや、よくよく見ればホットカーペットであった。今日は勘違いデー・・・・

2009/01/06

率直な意見をありがとう

年末年始をはさんで、東京の日比谷公園に設けられていた年越し派遣村が終了したのは1月2日くらいのことだったろうか。派遣先を景気悪化を理由に解雇されて行くあてのない多くの元派遣労働者が年越し派遣村にくることもできない大多数の同士と同じく、身を寄せあってこれからの生活に頭を悩ませていたことだろう。
そんな追い詰められて一刻も早い政府の支援を必要としている人々を指して、畏れ多くも天下の総務省政務官であらせられる、坂本様は年初の挨拶で「集まった人が本当に仕事を探しているとは思えない」と述べられたそうな。
まことに率直で忌憚の無い意見、大変ありがたいものである。このひとことだけで、今の政府には貧困に喘いでいる庶民を救済などするつもりがないことが、改めて示されてしまったのだ。なんと正直な御仁であろうか。やはりこんな企業優遇政策でしか景気刺激を行えない、そんな政府には早々に退陣してもらうしかない。そのうち、世界の景気は回復したが、日本が浮揚することは二度となかった、などと歴史の本に記されないうちに。

2009/01/02

いよいよ2009年、始まるのは

景気が急速に悪化する中、麻生内閣が何の対策を打ち出すこともできないまま、2008年は終了し、新年を迎えることとなった。アメリカでは初の黒人大統領が誕生しそうな勢いであるが(就任までに、なにか不測の事態が起きた場合は、誕生は藻屑と消える可能性もある)、日本では未だに国民からの怨嗟の声を満身に浴び続ける麻生総理がその椅子に座り続け、この先この国がいったいどうなってしまうのか、誰にも予想できない状態が続いている。
そんな中、大部分の国民が自分にはあまり関係ないだろうと思い込んでいる裁判員制度がついに開始されることとなった。実際に開始されるのは5月21日からなのだが、とにかく今年始まることには間違いない。なぜこの日なのかは分からないが、多分法案が可決されてからの周知期間などを計算して、決まったのであろう。たぶん。
裁判員に選ばれても正当な理由なくしては拒否できない、例えば仕事が忙しいとか、育児が大変だとか、その程度の理由では拒否は認められず、法律の定める重大事に該当しない限りは、参加が義務付けられるというこれまでの日本ではあまり無かった法律である。呼び出しに応じなかった場合には、免許のような権利が失効するというのはあったが、呼び出しに応じないことがそのまま罰金に直結するのは極めて異例だと言えよう。
それはさておき、裁判員として被告に対する量刑を決定した場合、それが暴力団に代表されるような犯罪組織であった場合、なんらかの報復措置が行われる心配がないのか、というのが一番、心配される点である。法律では、裁判員に対する脅迫などの行為は禁止されているとしているが、そもそも裁判員でなくともそういう脅迫行為自体が違法なものであり、なんの気休めにもならないことは明らかである。暴力団から脅されて、警察に言ったら殺すぞ、有利な裁定を行え、などと脅迫された場合に、一般市民がそれに屈するのは容易に予測できる。
この法律の背景として、裁判官が危害を加えられるという事件が起きていない、という事を根拠としているが、これは裁判官が司法のプロであり、今後も継続して審理を行うことが予想されるからに他ならない。一般市民に対する脅迫としては、別の事件で暴力団員(暴力団ばかり目の敵にしているようで申し訳ないが、説明として使いやすいのだ)に対して厳しい裁定を下した裁判員が、暴行を受けたり殺害されたりした場合、次から行われる全く別件の裁判で、何の関係もない裁判員であったとしても、なんの先入観も脅迫感もなく裁定を下せるかというと大いに疑問が残るところだ。
法律などでいくら防止を謳われても、実効性のある保護手段を提示されない限り、犯罪組織に対する審判では手を緩めざるを得ないのではないか。守秘義務により、だれがどういう意見を出したかが分からないようになっているというが、裁判員が全員殺害されでもしたら、次からの裁判でだれが厳しい裁定を下せるというのか。裁判員に選ばれた人間に危害が及ばないか、年明け早々から非常に気がかりである。
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