2008/05/10

内弁慶のマスコミ各社

ここ10日ほど、世界のマスコミはミャンマーの大規模な台風被害を連日、トップニュースで取り上げているが、なぜか日本のマスコミは殆どこの災害については殆ど取り上げることなく、国内の事件・事故や、道路特定財源の法案審議を面白おかしく伝えることに終始しており、一向に世界の中で日本がどういう立場に置かれているのか、世界が関心を持っているのは何なのか、という国際的な視野に立った報道は行われていないのが実情だ。例えばCNNなど世界のメディアと、朝日新聞毎日新聞読売新聞などを比較してみると一目瞭然である。
このところ、CNNのトップページからミャンマーの台風被害に関する報道写真が外されたことは一度も無い。それに対して、朝日新聞のトップページでは、下の方の国際カテゴリに一行だけ「ミャンマー軍政、タイ首相の来訪拒否 大型サイクロン」という見出しが記載されているのみである。読売も国際カテゴリに2つほど記事が掲載されるにとどまっており、毎日新聞に至っては、トップページには一言も触れられていない。井川が先発して4失点だった、東京六大学野球が雨で中止になった、心斎橋にパンツ入り「ガチャガチャ」登場、そんなどうでもいいニュースが大きく取り上げられており、これでどうして日本人の国際感覚が養われるというのだろうか。学校教育にももちろん問題はあるのだろうが、日本人がいつまで経っても国際化できない原因のひとつは、国内偏重のマスコミにも責任の一端はあるのではないだろうか。
海外のニュースといえばアメリカ、為替の話となれば円高ドル安、こういうアメリカ中心の報道姿勢はいい加減に転換してもらいたいものだが、政府あたりからの圧力でアメリカ偏重の報道を行うことになっていたりするのであろうか。円高だと言いつつも、単にドルの価値が低下しているだけで、その他の通貨に対してはどちらかと言えば円は下落傾向にあり、対ユーロという点では1ユーロ160円という数年前では考えられないような水準にまで推移しているが、それがあまり重大なこととして報道されているのは殆ど見たことがない。なんと内弁慶の情け無い報道陣なのであろうか。こういうマスコミを育ててきたのは、国民が娯楽を中心とした報道を求めてきた事に責任があり、政治家と同じようにマスコミのレベルも国民のレベルに一致すると、そういう事なのだろうか。もしそうであれば、日本は本当にお先真っ暗、打つ手なし、お手上げである。見識のある人間は、早々に日本を脱出した方がよいかもしれない。

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