2008/05/09

否決しないで可決しろ

民主党は参議院で審議を進めている、道路財源法案について、採決をしないままでみなし否決となる期限の13日を迎えて、衆議院での再可決を見守るよりは、参議院で明確に否決と言う結論を出した上で衆議院での再可決の是非を問うと言う方針に転換する事を決定した。一方、現在の法案では10年間は道路特定財源を維持する事としている福田政権は、なんとも矛盾しているが来年度からの一般財源化を9日に閣議決定した上で、10年間の道路特定財源を定めた法案を原案のまま衆議院で再可決する事を決定した。
民主党は精一杯の抵抗を示しているようにアピールをしているが、果たして否決する事に何の意味があるのだろうか。たとえ否決したとしても衆議院での再可決は目に見えており、何の効果も持たないことは明白である。この方針では自民党の予定調和的な議事進行に従うだけの、言わばドンキホーテの如き愚者の行動と言わざるを得ない。この自民党の目論見を覆す手段はもはやひとつしかない。
それは閣議決定したとおり、来年度からの一般財源化を盛り込む形で法案修正を行った上で、参議院で法案を可決してしまう事だ。これは今年度の定められた予算を確保する必要があると言う自民党の説明にも、来年度からの一般財源化に関する閣議決定にも矛盾しない選択となる。もしもこの決定に対して異議を唱え、今後10年間の道路特定財源を維持すると言う原案を再可決するようであれば、閣議決定した来年度からの一般財源化は完全なまやかしであると認めた事になる、もし再可決を見送るのであれば、来年度からの一般財源化は真実だったと言う事になる、その選択と言う刃を福田政権に突き付ける事になるのだ。
ちなみに、これと同じ内容の意見を民主党に対して本日、表明してみた。果たして、民主党がこのような戦略に打って出ることが出来るか、今、試されているのは自民党ではなく民主党なのだと言うことを、よく考えて行動していたたきたいものである。

0 件のコメント:

コメントを投稿