2008/04/20

導入完了前に廃止か

タバコの自動販売機に対して導入が全国で進められている年齢認証システム「タスポ」だが、自動販売機側の対応が進む中(関東ではまだ適用されていないが、近所の自動販売機は対応済みのようだ)、タスポのカードそのものの発行が手続きの面倒さから一向に進まない状況となっている。
なにしろ、運転免許証などの年齢を証明する書類を日本たばこ協会に送付し、カードを発行してもらう事となっているため、推定される喫煙者人口に対して、発行枚数は8%にとどまる状態となっているのだ。この状況を打開するため、財務省は運転免許証による年齢認証を認める方針に転換した模様である。
タスポの導入にあたり、自動販売機の改修には数十万円もの費用が必要となっていたのだが、運転免許証による年齢認証であれば、10万円程度の費用で対応が可能となるらしい。タスポの導入にあたっては、自動販売機を設置しているタバコ販売店が費用を負担してきたのだが、制度が変更となることで苦情が殺到することが予想される。数十万円の投資を強制させられてきたにも関わらず、全くの無駄になる可能性が高いのだ。
それにしても、このタスポ導入には総額800億円が投入されており、そのうち半分はJTが負担しているが、残りの400億円は税金から投入されている。壮大な無駄とも言えるが、たばこ税による税収は年間2兆円を超えているため、その税収を維持する目的と考えれば安いものという見方も出来るかもしれない。財務省としては、タバコ販売が低迷し、この税収が減少することだけは是が非でも回避したいということなのか。

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