2008/02/19

もう鉄は使えない

新日鉄とJFEが鉄鉱石会社と来年度の価格交渉を行ってきた結果、65%以上の大幅な値上げで合意したと発表した。新日鉄とJFEはコスト上昇分を販売価格に転嫁する予定との事で、その影響が懸念される。
鉄と言えば殆んどの工業製品に欠かせない部材であり、経済の根幹に関わる重要資源と言えるが、それが65%もの大幅値上げされるとは、一体どういう事なのだろうか。船や飛行機、電車、自動車から果ては三輪車まで、乗り物と呼ばれるものは鉄を中心に製造されている。これらが全て大幅に値上げされた場合、日本経済に与える影響はどれほどのものがあろうか。
それだけではない。非鉄製品と言えども生産ラインは鉄製品抜きには考えられないし、農作物だって農機具は鉄製品だし、輸送手段もしかりである。日本中のありとあらゆるものの価格が大幅に上昇する可能性があるのだ。この事態を政府・自民党は一体どう考えているのか。道路ばかり作って、日本の将来を見据えた国家戦略を棚上げしてきた責任は極めて重大であろう。
もっとも、現代の金属製品で鉄がどのくらいの割合を占めているかで影響は大きく変わってくる。願わくはそう高い比率ではないことを。

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