2008/02/17

電気自動車は本当にエコなのか

??5日から羽田空港で、非接触で充電が行えるハイブリッドバスが試験的に運行を開始した。停留所の地面に埋め込まれたコイルから電磁誘導を使い、バスの中に設置されたバッテリーを充電できるらしく、それだけで平地であれば15Kmくらいの距離を走行できるらしい。なんでも、いちいちプラグなどを繋いで充電する煩わしさから解放されるのと同時に、急速充電を可能とし、低公害で環境にも配慮できるとのこと。
確かに、電源プラグを接続することなく充電できるのは便利であるが、非接触で充電する場合、無駄に拡散してしまう電気はどのくらいあるのだろうか。地面に埋め込んだコイルが生成する電磁場のエネルギーを、バスに搭載されたコイルが吸収して充電するわけだが、二つのコイル間にはそれなりの距離と地面とバスの車体という二つの障害物があるなか、何%くらいのエネルギーが空中に拡散して無駄になってしまうのかが、非常に気になるところである。
そもそも、電気で走る電気自動車は、本当に環境にやさしいのだろうか。確かに、有害物質を撒き散らしたり、走行中に地球温暖化の原因とされている二酸化炭素を排出することはないだるが、充電に必要となる電力は、どこかで生成しなくてはならないものである。この電力を火力発電で賄うとすれば、送電する途中で失われる電力を考えると、ガソリンで直接走行した方がまだ環境にいいのでは?と思えてしまうほどだ。原子力発電で賄うのであれば、常に核物質の拡散に怯えなくてはならず、環境以前の問題を解決できない。水力発電は巨大なダムを山間部に何基も設置が必要で、既に自然環境への負担が叫ばれる中、これ以上の設置は致命的な被害を与えかねない。それでは、風力発電や、太陽光発電はどうだろうか。
いまのところ直接的な問題は発生しないクリーンなエネルギー源とされているが、果たして本当にクリーンと言えるのかは、長期的な検証が必要だろう。なぜなら、地球環境全体におけるエネルギー循環システムそのものから電力を取り出す仕組み以外の何物でもないからだ。風力発電機を山のように設置した場合、吹き抜ける風からエネルギーを取り出した分だけ、風は弱められる。これまではそのまま吹き抜けて地球全体の大気の流れを形成していたものが、各地で少しずつと言えどエネルギーを奪われることで、どんな影響が出るのかは、現時点ではあまり考慮されていない。太陽光発電にしても、地面を暖めるはずの太陽光から電力を取り出すことで、地球環境におけるエネルギーの循環にどんな影響があるのかは不明である。エネルギー保存の法則から言えば、どこかでは何らかの形で放出されるため、大きな影響は無いかもしれないが、今後の科学の進歩が解明してくれることに期待したい。まあ、人類はそれほど頭がよく無いから、環境に悪いと分かった時点ではどうしようも無い状態に陥っているかもしれないが。



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