2008/08/25

焼酎にブランドなんて

焼酎の販売量が、原料高による価格高騰と、若者の酒離れを原因として、久々に減少したというニュースが流れていた。私自身は、焼酎など全く飲まないので、別に減ったからと言ってなんら影響を受けるものではないが、なぜこんなに焼酎がブームになっているのか、なんとも流行に流されやすい日本人の風潮には辟易とさせられる。
そもそも、焼酎とは何かを発酵させて出来たアルコールを、蒸留して精製した単なるアルコールの塊であり、その精製において原料や地域の風味を生かして作り出される日本酒とは、全く異なるものであり、そこにはなんのブランドもなければ風情もない、純粋な工業生産品であるといえよう。たまたま、単式蒸留を行っているので、原料の風味が多少、残っていることもあるが、あくまでも製造過程での副産物であり、それを生かすことを主眼に置いている日本酒とは全く違うアプローチの、極めて低俗な酒類であるといわざるを得ない。こんな酒に対して、なにがブランドだと、持て囃して大枚を叩いて購入しなければならないのか、首を傾げる。
日本には古来から作られてきた、日本の風土、料理にあった日本酒が最適なのであり、大雑把な味で、ボリューム感や素材のよさだけを楽しむ焼肉と相性のよい、焼酎などとは相容れない存在なのである。日本人は、もう一度、自国の文化とも言える、日本酒に対する畏敬の念を呼び覚まし、焼酎一辺倒の風潮を改めてもらいたいものである。

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