2008/08/02

ビッグ3、陥落

アメリカ国内における新車の販売シェアで、史上初めて日本車がビッグ3のシェアを僅かながら上回る事態となった。このところの原油価格高騰はアメリカ国内においても影響を免れることはできず、大型車を中心としたビッグ3の販売台数が落ち込む中、燃費がよいとされる日本車の販売台数が上回った結果、ついにビッグ3のシェアを凌駕するに至ったのだ。

日本車を買おう!
日本のニュースでは、トップ記事級の扱いでそれなりに大きく報道されているが、CNNやNYTimesを見る限りでは、殆ど報道されておらず、どちらかというとGMが1兆円を超える赤字を計上することが大きく報道されているようであった。理由はよくは分からないが、快挙だと思っているのは日本人だけで、当のアメリカ人はあまりたいしたことでは無いと捉えて静観しているのかもしれず、そうだとすればあまり喜ぶのもみっともない観は否めない。
だが、シェアは上回ったものの、問題はビッグ3にせよ日本勢にせよ、ガソリン価格高騰の煽りを受けて全体の販売台数は低迷に向かっており、市場が今後、縮小していく中でどのような経営戦略を進めていくかである。これまではアメリカの景気に先導される形で順調に販売台数を伸ばしてきたものの、どうやら原油価格の高騰とサブプライムローンに端を発した金融不安のダブルパンチで、アメリカ経済が減速どころか下降に向かって進み始めたのは疑いようの無い事実らしく、世界経済により大きな悪影響を与えることが不安視されている。
アメリカがコケた場合、日本も同じくコケる事が予想されるが、その場合、日本はいったいどうなってしまうのだろうか。アメリカはまだ、資源を豊富に有しており、農業生産も大きく自給自足で生きていけるだろうが、日本は資源も無く食料自給率も低く、その上、経済まで麻痺してしまったら、この国はもう、終わりなのではないだろうか。消費税が増税されて、可処分所得はどんどん減少していったとき、国民がそれでも耐え忍んで政府の言いなりに甘んじるのかどうか、ようやく私が長年待ち望んできた、国民に選択を迫る場面が訪れそうである。まあ、政府が再び小手先で誤魔化して、先送りにしてしまうかもしれないけれど。

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