2008/07/16

責任をとらない三菱自動車

2002年1月にトラックから脱輪したタイヤが歩行者を直撃して死傷させた事故をめぐり、国に虚偽の報告をしていたとして訴えられていた元会長ら3人に対する控訴審の判決が今日、東京高裁で下された。内容としては被告らは虚偽であることを認識していたとして、一審の無罪判決を破棄し、被告に対して20万円の罰金を課す有罪判決であった。判決自体は当然、そうなるべきという内容であったので、特に驚くには値しなかったが、問題は三菱自動車側の対応である。
判決に畏れ入って、大変申し訳ございませんでした、死傷された母子には大変申し訳ありませんでしたと、地に伏して謝罪するのかと思いきや、何を思ったのか、判決を不服として上告することを表明し、まるで自分たちには何の罪もないことを強調するかのように、威風堂々と退席していったようである。これまで、同じ問題を原因として発生した、本件も含む事故の裁判では、既に有罪が確定した人間もいる中、三菱自動車には何の責任も無いと言わんばかりの対応で、いったいこの会社は社会的責任というものをどう考えているのか、非常に疑問を感じさせられる。
もし、この元幹部らが三菱自動車の意向とは関係なく、無罪であることを主張しているのであれば、三菱自動車として名誉毀損などで訴えを起こせばよいはずだが、そんな対応をするでもなく、この被告らの対応を放置しているのだとすれば、会社ぐるみで不正を隠蔽していたと思われても当然であろう。いや、三菱自動車そのものが、不正を隠蔽する目的で、裁判で無罪を勝ち取ろうとしているのではないかと、そこまでの疑念すら頭に浮かぶ対応と言わざるを得ない。
この母子死傷事故の後に、整備不良が原因なのか、ハブの強度が問題であったのかがはっきりしていなかったにもかかわらず、整備不良による摩耗が原因として、「リコールは不要」と国土交通省に報告しており、普通の感覚で考えれば、ハブに強度の不足があったのを隠蔽しようとした、と考えるのが当たり前と言えよう。これが虚偽の報告であると判断されようがされまいが、一般国民の感情を逆撫でする行為であることは否めない。
少なくとも私は、今後いっさい三菱の自動車に乗ることはしないし、購入するなどもっての他、友人に自動車の評価を依頼されたとしても、三菱の自動車を推薦することは決してないと、ここに断言しておこう。問題があった場合に公表しない企業ほど、信用できないものは無い。心せよ。


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