2008/10/12

日本は蚊帳の外

11日、アメリカ政府が唐突に北朝鮮に対するテロ支援国家の指定解除を発表したことは、日本政府にとっても晴天の霹靂であったらしく、アメリカのマスコミが発表前に報道を始めた際に、完全な誤報だなどと呑気なコメントを発表していたのが、正式に発表されるや否や、日本側の主張は完全に理解されたなどと意味の分からない発言を繰り返すなど、まさに日本の主張も無視され、なおかつ無視されたことに対して何ら事前の情報通告も無かった事がありありと見てとれた。
これまで、ブッシュは北朝鮮に対してはテロ支援国家の解除をちらつかせては核開発計画の放棄を求める一方、日本に対しては拉致問題の解決に全力を尽くすと言った、相反する態度を示す二面外交を展開してきたのだが、要するに日本に対しては主張を無視しても大した影響は無い、所詮、弱腰の日本政府では何も出来はしない、でも北朝鮮は正当に扱わなければ今後の交渉に尾を引くと判断したと言うことで、つまりは日本は北朝鮮よりも格下に見られているということだ。アメリカと軍事同盟を結ぶ日本をいともあっさりと斬り捨てたのと同義である。
F-22 Raptor
アメリカは日本の自衛隊における情報流出問題を盾に、次期支援戦闘機の候補として日本が求めているF-22ラプターの提供を頑なに拒んでいる。日本政府が米軍の基地の維持や兵士家族のために国民の血税を使ってまで支援を行っているにも関わらず、兵器を購入することもできず、政治決断についても何の配慮も無いばかりか事前の説明もない、このような同盟を続けることに何の意味があるというのか。アメリカの核の傘から離れれば日本はお仕舞いだ、などとアメリカ依存論者は言うが、世界中の国がアメリカに依存しているわけでもなければ、そういう国々が隣国から終始攻撃の危険に晒されているというわけでもない。
同盟を解消すると、政治・軍事だけでなく、経済にも大きな損失になると言うが、今の円高が進んでいく状況を考えると、日本円の価値が下がる方向に舵を切ってある程度、円安に振れた方が、短期的に見た場合、経済的には好都合なのではないだろうか。もちろん、長期的にどうするのか、それは政治・軍事も含めて考えていかなくてはならないが、今の何も考えずに盲従的にアメリカについていくだけの日本政府のやり方に問題があるのは間違いないだろう。昔、ゲーリングだったかヒムラーだったかが、若者には何も考えさせないのが、支配を強固にする最良の策だ、と言っていた。アメリカが日本に対してやっているのがまさにそれで、何も考えられない日本政府はアメリカの都合がよいように、操られて動いてくれる。物を言わない政府、何も考えられない政府、そんなものは、もうたくさんだ。自国の国民、国土は自分で守る、そういう自分の足でしっかりと立てる国に、日本もそろそろ変わっていかねばならないのだ。まあ、国民がそんなことを考えられるかどうかという、また別の問題もあるのだけれど。。。。

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