2008/09/02

普通は衝撃なんだけど

今日午後9時30分に、突如として現職の総理大臣である福田総理が辞任の意向を表明した。各方面からは、なぜこのタイミングで、という当惑の声と、次の総理が誰になるのか、という明日を睨んだ声が同じくらいの大きさで聞こえてくる。普通であれば、現職の総理大臣が、国会休会中に突如辞任を表明すれば、その衝撃の大きさに騒然となるのが常であろうに、この静けさは一体なんなのだろうか。
まあ、福田総理は明日辞めるか今日辞めるか、いつどんな形で辞めるのかだけが争点となっていたようなお飾り総理であったので、今日辞めたからといって、それほどの衝撃を伴わなかったのは、当然ともいえるが、それにしても、なぜこの時期に辞意を表明したのか。
それは、今日になって民主党の小沢代表が代表選挙への立候補を明確にし、無投票での三選がほぼ確定したことと無関係ではないだろう。いつ辞任するのかと言われれば、できるかどうかも分からない何らかの成果を挙げた後か、任期を満了した来年3月あたりか、どちらにするかと問われれば、どちらも自民党にとっても福田総理にとっても、勘弁してくれと言いたくなるほどまずいタイミングであるわけだが、今、この瞬間であれば、民主党は選挙も行わずに党首を選ぶが、自民党は開かれた党なので、どのような状況になってもきちんと総裁選挙を執り行った上でなければ、代表を選ぶことはしない、と民主党との違いを訴えていざ総選挙になった際に、自民党への票に結びつけることができる可能性があるのだ。
それにしても、なんとも情けない、全て他人事の総理大臣であった。このまま別の人間が総理の座に収まるなどという格好の悪いマネをせず、願わくば解散総選挙を執り行った上で、国民に信を問うという姿勢を見せて欲しいものだ。この分では、次の自民党総裁の力量も、知れたものだと言わざるを得ないだろう。

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