2005/02/11

栄光はどこまでも

昨年から今年にかけて、スポーツ界をプレイ以外で盛り上げているものがある。サッカーでもテニスでもゴルフでも盛り上がるのはプレイだけという昨今、その手の話題作りに孤軍奮闘している業界がある。日本プロ野球だ。
電撃的に決まった昨年の球団合併に端を発し、新規参入、球団身売り、果てはメジャーへの人材流出とオフシーズンにも関わらず話題に困る事がない。マスコミからすれば特に取材努力をする事もなく、勝手に話題を提供してくれるのだからこれほど楽な仕事はない、足を向けて寝たら罰の一つも当たろうというものである・・・
と言うのは勿論皮肉以外の何物でもないのだが、どうも最近の子供達の野球離れは相当に深刻らしく、去年の暮れに巨人軍顧問に就任した長嶋一茂が宮崎で子供130人くらいを相手に講演をしたところ、巨人ファンはたったの10人しかいなかったそうで、巨人の栄光もここまで落ちぶれたかと思うと隔世の感がある。その昔、子供の好きなものと言えば、巨人、大鵬、卵焼きというのが定番だった頃が懐かしい、という世代では無いものの、残っているのが何も無いというのも寂しい限りである。
話題と言えば、参入を果たせず、惜しいところで涙を飲んだライブドアの堀江社長だが、裏では虎視眈々と次の手を考えていたようで、先日、突然ニッポン放送の株を買い始めたのはニュースでもかなり取り上げられたので記憶に新しいと思う。なぜそんなどころの株を買うのかと訝しむ人もいるだろうが、ニッポン放送はフジテレビの大株主、要は親会社だったのだ。会社の規模から言えば、フジテレビの方が遙かに大きいのだが、会社創設の時からずっとそういう状態が続いていたのだ。最近になって、フジテレビのグループ再編と合わせて、そのような歪みを是正しようと公開買い付けを予定していた矢先に、機先を制する形で、あっという間に発行済み株式の35%を取得してしまった。フジテレビの幹部は業務提携など考えに無いと強気だが、既にライブドアが筆頭株主になったという事実を真剣に捉えた方がいいだろう。少なくとも「ライブドアテレビ」になる前に。

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