2008/06/29

ガソリン高騰の先にあるもの

毎月のように値上がりを続けるガソリンの小売価格だが、7月からは180円になることが濃厚で、冗談混じりに言っていたリッター200円時代は現実感を伴って、もう目の前まで迫りつつある。もはや暫定税率を撤廃したところで焼け石に水かと思う程度の効果しか期待できないところまで追い込まれているのだ。
ガソリンの価格が高騰すると何が起こるのか、直接的な影響から考えていこう。まず、影響を受けるのは運輸業界だ。もちろん、マイカー利用者も当然ながら影響を受けるが、個人で利用している分にはいくらでも代替交通機関がある。田舎には無いと言うかもしれないが、自転車だって立派な移動手段である。それに対して、貨物を輸送するトラックに代表される運輸業界は、価格高騰の影響から逃れるすべはなく、やがてそれは全ての物品に対して転嫁され、全体としての販売価格を押し上げていく。いわゆるインフレだが、単純にコストが増加した事に起因する価格上昇は、一般国民に対しては何ら恩恵をもたらす事はないはずである。なぜなら、市場全体が成長する中でのインフレであれば金銭の価値が下落することによるインフレであり、その分、見かけ上の収入もそれなりに増加することが期待できるからだが、この場合は価格だけが上昇し、所得はなんら増加することが期待できないからだ。
燃料費の高騰は電力やガスなどのライフラインの価格も上昇させ、やがては社会全体の活動コストを押し上げる要因となっていく。ただでさえ世界的な需要増に伴い価格が上昇の一途を辿っている食料も例外なく、生産コストは上昇し価格高騰には拍車がかかっていくだろう。こんなに物やサービスの値段が上昇していくなか、一般市民はどのように対応していけばよいのだろうか。
生産者や流通業者は、原価上昇分を販売価格に上乗せさせることでコスト増を収入増に変えることができるが、一般の市民はコスト(生活費)が増大したからといって、販売価格(給料)を上乗せさせることができない。収入が増えないのであれば、取り得る手段は支出の削減だけであるが、価格が上昇している中で、いったいどうやって支出を削減するのか。それは生活レベルを低下させることだ。これまで、3LDKに住んでいたのであれば、1DKのアパートに引っ越せば、家賃を抑えることができ、光熱費も部屋が少なくなる分、効果的に削減することができる。冷房や暖房も、必要最低限に抑えて電力の消費を抑えていく。食事も生きていける最低限度まで節約し、マイカーも手放し、移動はバスと電車と自転車だけ、テレビもパソコンも使用を控えて少しでも電気代を節約する、そういう生活を送るしかないのだろう。なんともたいした経済大国である。
こんなに国民が貧窮しても、景気対策という名目で道路だけは作り続けるのだろうね。マイカーを持てないのに道路ばかり拡充されて、そんな日本でこれからどうなる。やっぱり自動車はやめてバイクにするか。。。バイク検索でもしてみるか?

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