2009/06/13

辞めてどうする、ポッポッポ

郵政会社の不明朗な経営に対して激しく糾弾を続け、西川社長の再任をどうあっても認めないと息をまいていた鳩山総務大臣が、6月12日、麻生総理に西川社長の更迭を受け入れなかったとして、辞表を提出した。周囲からは、鳩山氏が西川氏と刺し違える覚悟だったと漏れ聞くが、よもや麻生総理に手の平を返したかのように、自らだけが更迭される憂き目を見ることになるとは、夢想だにしなかったというところだろう。
これで麻生総理はますます男を下げた格好になったわけだが、政府・自民党議員からは冷ややかな反応が多く、世間の感情とはやはり掛け離れているのではないかと言う印象がある。かんぽの宿が不当に安く払い下げられた後で、高値で転売されたり、郵政民営化に積極的に関与してきたオリックスに対して不当ともいえるほどの100億円ぽっちで大半の施設を一括で譲渡したりと、なんらかの裏事情があるのではと疑念を抱かざるを得ないような状況が多数ある中、一般市民には、なぜ西川氏が続投を認めないとした鳩山氏が更迭されなければならないのか、まったく理解できないという思いがあるだろう。
冷ややかな視線を送る自民党議員からは、西川氏を更迭すると民営化が滞ってしまう、という声が聞こえてくるが、そもそもなぜ西川氏でなければ民営化に支障が出るのかという点については全く語られていない。自分達が西川氏に委ねた以上、それに問題があったことを認めることができない、という以上の理由があるのならば、教えてもらいたいものだ。郵政民営化は既に方針として決められたことである以上、別の人間を社長に据えてよりしっかりと民営化の道筋をつけていけばよいだけの話なのだ。
「かんぽの宿問題で世論から喝采を浴び、今回も世の中がついてくる、と思ったのだろう」という声もある。今回の件では、世間は鳩山氏を支持しておらず、麻生総理や西川社長の続投を求める声の方が市民の希望だったとでも言いたげな発言だが、これこそ、市民の声を全く理解していない、世間知らずの発想だと言えよう。市民の思いとは、西川社長を辞任させるかどうかが問題なのではなく、郵政会社で不明朗な点があるのであれば、それを明らかとして欲しいというものであり、社長の続投を認めない鳩山氏を更迭して欲しい、などというものでは決してなく、どちらかと言えば鳩山氏にエールを送る声の方が大きいくらいだったはずだ。
こんな市民の声を聞き違える、いや、自分の聞きたい声しか聞こえないような政権は、早々に退陣させて、兄弟ポッポに、この腐りきった日本の政界を大鉈を振るって浄化してもらいたいものだ。次の選挙で自民党が勝ってしまったら、ほんと、この国はおしまいだな。
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