2009/06/29

2009年問題、まさかの現実に

以前から2009年に問題が発生するのではないかと指摘されてきた、いわゆる2009年問題が、ここにきてついに顕在化してきたことが明らかとなってきた。
2000年問題は、動作しているコンピュータで時刻が1999年から2000年に切り替わる際に、誤作動を起こしてしまうというものだったが、今回の2009年問題はそれとは全く次元の異なる問題である。これは、2009年7月22日に発生する皆既日食に起因する問題で、日本国内で皆既日食が観測できる地点のうち、最大の6分25秒となる鹿児島県トカラ列島十島村にある悪石島に、多数の観測者が大挙して押し寄せることで、島の許容量をオーバーしてしまうのではないか、という問題だ。
ここにきて、島民の3倍を超える240人もの観測者が滞在を予定していることが判明し、いったいどこに宿泊してもらえばよいのか、食事や生活はどうするのかなどが、大きな問題となってきているのだ。ちなみに島に5つある民宿の収容人数は66名と、やってくる人数に対しては遥かに不足しており、学校の体育館などを利用することを予定しているが、それにも増して不安視されているのが水不足の問題だ。島には50トンのタンクを2つ設置し、生活用水として利用しているが、それだけでは不足することが予想されるため、新たに30トンのタンクを新設している。しかし、これも空となってしまった場合、復旧には1週間もの時間を要するとのことで、日食が終わって観測者が引き上げたあと、島民には厳しい状況が待ち受ける事になるやも知れないのだ。
島では日食をアピールするチャンスと捉え、日食をテーマにしたお土産品などの販売も開始されており、島始まって以来の大イベントを楽しみに待っている感がひしひしと伝わってくるが、くれぐれもこの盛り上がりが日食と共に消え去って、二度と日の光が差さない、なんて事態になる可能性も(恐らく非常に高いと思われるが)十分に認識しておいてもらいたいものである。ちなみに、これから先もさまざまなxxxx年問題というのは見込まれており、それぞれでどんな実害が出てくるのかは未知数である。くれぐれも起きてから慌てることのないように、準備は万端で臨みたいものである。

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