2009/07/20

味以前の問題だ

以前、このサイトで紹介した、横浜中華街にある餃子専門店、百八十六番餃子だが、久々にここの餃子と坦々麺を食べたくなり、特に予定もない日曜日、急に中華街まで出掛けてみることにした。出掛けるといっても中華街までは徒歩で30分ちょっと。もっと近くにある野毛山動物園が、歩く距離は少ないものの、坂道を延々と登らなくてはならないのに比べれば、よほど楽というものだ。
さて、楽しみにしてお腹を空かせて行ってみた所、以前と比べてメニューがかなり変わってしまっていた。なにがあったのか分からないが、メインで何種類も並べられていた餃子が4種類に激減していて、しかも、5個単位で注文できていたものが全て10個単位、大きい餃子に関しては6個セットのみ、というなんとなく選ぶ楽しみを奪われてしまったような、少し淋しいメニュー構成に様変わりしていた。その分、他のメニューが充実していればよかったのだが、以前にはあったはずの、世界一辛いと銘打った激辛坦々麺も姿を消し、黒胡麻と白胡麻、それぞれの坦々麺があるのみとなっていた。恐らく、そのあまりの辛さに一般の人々がついてこれなくて、已む無くメニューから廃止されたのではないかと思われた。
で、今回は中くらいの貼りつき餃子、いわゆる羽根付き餃子みたいのを1品に、白胡麻坦々麺を1品、それに豚ばら肉の野菜土鍋煮込みを注文してみた。最初に頼んだビールがすぐに出てきてから、他の席で注文された品が次々と運ばれてきた、ように感じる中、かれこれ30分ばかり経ったところで、ようやく1品目の餃子が運ばれてきた。パリパリの羽根は有名な蒲田の羽根付き餃子と比べるとしっかりしており、箸でつついても簡単に粉々になるようなものではなく、食べ応えのある1品であったと言えよう。お腹が空いていたこともあり、ものの10分も経たないうちに、その餃子10個は完食してしまうのであった。
その後、坦々麺と土鍋煮込みを待っていたのだが、一向に出てくる気配がない。仕方がないので、店員を呼んで、注文した品が他に何が通っているのかを聞いたところ、確認すると言ったきり全く戻ってくる気配もない。隣のテーブルを見ると、そちらに座っているおじさんも、頼んだ品が1つしかきていない、ようなことを言って店員に問い質している。さらに10分ほど待った挙句、店員から何の説明もされないことに業を煮やした私は、半ば呆れたような気持ちで席を後にした。厨房を覗いてみると、調理人が何かを一生懸命作っているようだったが、それが私が注文した品なのか、隣で我慢していたおじさんの注文した品なのか、あるいは全然関係のない品なのかは定かではないが、このあと何時間待ったとしても、注文した品が出てくることは無かっただろうと、私の判断の正しさを改めて感じただけであった。
レジで支払いをする際に、店長からなにか説明くらいあるのではと期待したのだが、なんの説明も謝罪もなく、餃子一皿を食べただけで1時間以上の時間を費やし、不愉快さだけが残ったこの百八十六番餃子、私の目の黒いうちに再びのれんをくぐることだけは、二度となくなったと言っておこう。店の外に出ると、店内はまだテーブルが空いているにも関わらず、何人かが行列を作っていた。なぜ店内に招き入れないのかと訝しんだが、私がいた時点で既にキャパシティを超えているようなので、これ以上の受け入れは無理だったのだろう。とりあえず、こんどこの店に入ろうとしている人がいたら、中華街全体の印象を低下させないためにも、他の店に入るように忠告してやろう。

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