2006/04/19

日本と中国の実力は

昨日、中国から広報された東シナ海の海底油田周辺に関する航行禁止通告だが、日中中間線を越えて設定されていることに対して、日本側が抗議する前に、技術的な問題で誤りがあったとして撤回の通告がなされた。
当初、日本側の反応を確認するために出された通告とも思われたが、日本側が反応する前に撤回された事から、何かしら別の意図があったものと推察される。航行禁止区域を定める程度でどんな技術的な問題があり得ると言うのか。まさか、海上に柵を設けようとしたが、敷設出来なかった、とか言い出すのではあるまいな。
しかし、今回は中国側が直ちに撤回したため大きな問題にはならなかったが、中国が本気で日本に対して領海を侵犯してきた場合、果たして日本は対応出来るのであろうか。
ここで考えたいのは、政治的な決断が出来るか否か、ではなく、純粋に軍事力として排除できるのか?と言う点である。勿論、中国が核兵器を持ち出せば、核を持たない日本はその瞬間にジ・エンドだし、そもそも在日米軍の勢力圏に入れば大変な事になる、と言うような問題は置いておいて、の話である。
まず、中国の水上戦力だが、大陸国家であるため、それほど充実しているとは言い難い面がある。確かに艦艇数は多いが、戦力として見た場合、イージス艦を配備している日本に有利と思われる。また、航空戦力についても、日本側は航続距離の問題はあるものの、最新鋭とは言い難い中国空軍に遅れをとるとは考えにくい・・・と、一般の日本人は考えているだろう。だが本当にそうだろうか。
近年、特にここ数年間において、中国の軍事費の伸びは目を見張る物があり、毎年二桁の伸びを見せているのだが、大方の観測では、独裁国家の常として、公表されていない支出が隠されているとの見方が強く、その大半は装備の近代化に充てられていると見られている。
また、中国海軍は原子力潜水艦も保有していることも忘れてはいけない事実である。原潜を保有しているのは、中国を除けば世界でアメリカ、イギリス、フランス、ロシア、インドだけである。この事実だけでも中国の軍事力がいかに日本にとって脅威であるかがわかりそうなものだが、大半の日本人は軍事アレルギーがあるせいか、この事実を見ようとしない。
恐らく、日本と中国が単独で戦争を始めた場合、物量に勝る中国にハイテク兵器が装備されている事を考えると、防ぎ切れずに押し切られる可能性は極めて高いと言えるだろう。無駄な道路に予算を使っている場合では無い。早急に対中国戦略を見直し、軍備増強を計るべきだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿