2009/09/27

金融機関に首輪を付けよう

高額の報酬目当てに、リスクの高い投資を短期間で行った結果、引き起こされた金融危機を回避する方策として、報酬規制の議論が主要各国の首脳間で行われてきたが、おおよそどういう規制を行うのかが見えてきた。これまで、短期間で利益をあげれば、すぐに多額の報酬が支払われる仕組みとなっていたのを、ある程度の期間、報酬の支払いを猶予し、継続的に利益をあげられないようであれば、報酬の支払いを撤回できる、というものだ。
この仕組みがきちんと正しく運用されれば、金融機関(というよりは担当個人だが)の暴走を防止できるのみならず、問題が発覚し、公的支援を受けた後に、高額の報酬が支払われる、ということがなくなるため、税金を投入することに対する批判を和らげることもできる。ただし、この制度がどこまで金融機関に対して強制力を持つのか、という問題はある。あくまで、民間企業であるはずの金融機関の報酬制度について、政府がどこまで関与していいのか、推進するだけでは、従う保証がないのではないか、という問題だ。
どこまで、金融機関を従わせることができるかは、各国政府が連携して、協調してリーダーシップを発揮できるかに懸かっているだろう。鈴はつけた、だが、いざという時に鈴は鳴らなかった、という程度の規制ではなく、しっかりとした首輪を付けて、どちらに進むのかを強制できるような、そういう規制をかけてもらいたいものだ。

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