2005/04/04

天に召された空飛ぶ聖座

日本時間2005年04月03日の午前04時37分頃、普段は6時半くらいになると自然に目が覚める私が、この日に限って、こんな時間に起きてしまったのだが、ちょうど同じくらいの時間に、距離にして一万数千キロ離れたローマでヨハネ・パウロ二世、つまりローマ法王が天に召されていたのと、何か関係があるかと言えば、答えは恐らくNOなのだが、奇遇と言えば奇遇である。
ヨハネ・パウロ二世と言えば、これまでの法王とは姿勢を異にして、日本も含めて世界百カ国以上を歴訪し、空飛ぶ聖座と呼ばれていたのだが、同時に核兵器の廃絶にも腐心していたことでも知られている。キリスト教における最も神の意志に近しく、神の代弁者とでも言うべき法王が、核兵器に反対しているにもかかわらず、世界最強のキリスト教国であるアメリカ合衆国が相変わらず核兵器を保有し続けるのは、神に対する冒涜以外の何者でも無いと思うのだが、アメリカを名指しで批判したことが無かったのは個人的には非常に残念であった。どうせなら核兵器の廃絶を目指さない、あるいは開発を続ける国の国民は、死後、神の国に入ることは許されない、ぐらいの発言があれば、もう少し世界は穏やかであったかもしれない。というのは法王を買いかぶり過ぎ、と言うものであろうか?
ともかく、法王の座が空席になった以上、新たな法王の選出が待たれるが、出来れば公正を期すためにも選出過程での基準や候補者についても公開してほしいものである。ダライ・ラマなんかとは違って、転成した人物を探し出す訳ではなく、次期法王と目される枢機卿あたりから選出されるのだろうから、どこが評価されて、何が選出から漏れた要因なのか、是非とも明らかにして欲しいものである。今後、法王に何か期待できるのか、あるいは逆に期待薄なのか、公開されなければ分からないではないか。もっとも、身も蓋もない言い方をすれば、誰がなっても法王に対して期待することなど特に無い、というのもまた事実なのだが・・・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿