なにを居丈高に言っているのだ。そもそも、海は誰のものでもないし、そこに生息している魚介類は、誰のものでもないはずである。それを、何の根拠もなく制定されている漁業権という金看板をタテに、イタイケな市民を恫喝し、自分たちで水産資源を独占しようとは、これこそ既得権益以外の何ものでもないと言えよう。まさに、泥棒が自分が盗もうと思っているものに他人が手を伸ばしてきたのに怒りを覚え、非難しているのと同じであろう。
だいたい、漁業権とは何に基づいて、漁業関係者に一方的に与えられなければならないのか。土地を所有しているわけでも、利用料を国に納めているわけでもないのに、なぜ漁業に従事しているからといって、優遇されなければならないのか。なにしろ、漁業法で定められた漁業権を与えられるものは、その土地で90日以上、漁業を営んでいるものという制限があり、既に漁業権が設定されている場所であれば、継続的に同じ人間でなければ、漁業権を取得できないという、ありえない法律になっているのだ。昔からその土地で漁を営んできたからと言って、特権であるかのように独占的に漁業権という名で、水産資源を貪り続けるような漁業関係者や漁協から、既得権益を取り上げ、我々市民の手に豊かな海を取り戻すべきであろう。
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