2010/01/03

Wikiの無い世界

最近のネットニュースで、wikiの編集者が大量に辞めてしまった、というものが伝えられていた。しばらく前から話題に上っていたようなのだが、私は恥ずかしながらまったく気付いていなかったが、これはもっと大きく伝えられてもよいのではなかろうか。
このところ、何か調べ物をしようと、GoogleなりBingなりで検索すると、対象にもよるがWikiにヒットする可能性が非常に高く、さらに必要な情報がまとめて掲載されていることで、大変に重宝する状態となっている。一般の百科事典なんかと違うのは、結構タイムリーな話題であったり、マイナーな事項についても、事細かに説明されている点が非常にありがたく、編集されている方々には頭が下がる。
そんな善良な編集者がなぜ、大量に辞める事態となっているのかと言えば、まず、Wikiのサイト自体がかなり成長してきてことで、初期の頃と比較して、サイトを管理するために、編集にあたっての様々な制約事項などが登場してきたことが挙げられている。以前の自由に誰でも編集できる、というような気軽なものでなくなってきた、という面が影響してきたと言うことのようだ。それ以外にも、自分が記載した記事が他の編集者に改変、あるいは削除されてしまう、という事も頻繁に発生し、それが編集者にとってのフラストレーションになってきた、という事も挙げられている。
善良な編集者の善意によって支えられてきたWikiだが、このまま編集者の流出が止まらず、悪質な、あるいは質の低い編集者が跳梁跋扈するようになってしまえば、このすばらしいシステムは終焉を迎えることになるのだろう。それは、調べ物をする際のツールがひとつ失われるという事に止まらず、みんなで何かを作っていく、Web2.0という考え方そのものも、発想の転換を迫られるほどの事態だと言えよう。いずれにせよ、wikiは終わって欲しくない。なにか困ったときに、どうしたらいいのか、途方に暮れてしまうではないか。

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