2015/03/01

沖縄から基地がなくなる日

沖縄の翁長雄志知事が2月末に表明した、6月23日に予定されている沖縄全戦没者追悼式で読み上げる平和宣言に、辺野古の新基地建設反対と県外移設要求を盛り込む方針に対して、政府高官からは無視するような反応が出ている。

既に、全知事時代に移設することで合意している事項について、次の知事が反対を表明するとは、政治の継続性というものをどう考えているのか。例えばこれが沖縄に道路を作る、原発を作る、カジノを作る、そう言った沖縄に閉じた問題について見直しをするならまだ理解できる。しかし、基地の問題は日本全体どころか、アメリカのみならずアジア地域全体の安全保障に関わる重大事である。一知事如きの意見で方針が変わることなどあってはならないのである。

もちろん、基地があることによる負担については理解しているし、そのためこれまでにも莫大な沖縄経済振興予算が組まれてきた訳で、それを考慮することなく、世界情勢に慮ることなく、一方的に反対を表明してその結果や影響に思いを馳せないのだとすれば、極めて幼稚かつ低劣な政治家だというしかない。沖縄から本当に基地がなくなった時、虎視眈々と第一列島線の奪取を目指している中国の前で、いつまでこの平和が続くと考えているのか。

もし、本当に沖縄から基地がなくなった場合、次のようなシナリオで沖縄に対する侵略を仕掛けてくる可能性が非常に高いが、それに対して有効な対策を見出すのは非常に難しい。

まず、沖縄から基地がなくなった場合、米軍兵士に依存していた沖縄経済はたちどころに低迷し困窮にあえぐことになる。さらに、基地負担の軽減という名目で政府が行ってきた莫大な経済振興策も打ち切られることで、沖縄経済は計り知れないほどの打撃を受ける。ここで、白馬の騎士のように、潤沢な中国マネーが沖縄に流入してくる。困窮していた沖縄経済は狂喜し飛びつくがその狙いや出資元は巧妙に隠されているため、真意に気付かされることはないまま、中国への依存が上昇していく。

中国への依存が高まった頃に、中国人留学生や中国よりの文化人を利用して、沖縄と中国は古来から繋がりがあり、もっと接近して友好を築くべきという論調が出てくる。中国に過度に依存する沖縄県民はもはや中国抜きでは生活できないと考え始める。同じ頃、中国政府は沖縄の琉球民族は元々中国から移り住んだ人間であるから、沖縄は中国と統一すべきという表明を出してくる。遂に沖縄では日本に残るか中国になるか、という住民投票が行われる。

最終的な結果に関わらず、日本政府は断固として認めないが中国は本来、中国政府が保護すべき人民と言う大義名分の下に沖縄への軍隊配備を強行し始める。米軍の庇護下を離れた沖縄を自衛隊の貧弱な装備で支えきることはできず、やがて沖縄を突端に中国が太平洋への進出を加速させていく。

あくまでも現時点の推測だが、荒唐無稽な話ではない事は、肝に銘じておくべきだろう。

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